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【熱帯魚】水槽で【水替え】不要の【ろ過】ができる環境を作る5つの条件

概要
■流動還元濾過の用いた飼育水槽実施写真。
■照明方法。
■トウガラシ型異形ノズルによる微細泡沫の立証方法。
■微細泡沫、及び有機物の含有する飼育水の立証方法。
■絶対好気環境を形成する噴流形状。
■バイオフィルムの形成写真。
■光によるS(硫黄)還元作用の実施。
■泡沫による流動還元濾過の立証実験。
実施水槽の基本仕様
水槽STYLE【OH】
総水量 【約57L】
ろ過材 【大磯砂利】
飼育生体 【小型熱帯魚】
各部位の名称
サンプ =【循環槽】
水槽 =【飼育層】
背面部 =【沈殿槽】
濾過方式=【流動還元濾過】
※記事には本技術特許の権利内容を含んでいます。


照明―形状T10 高輝度LEDホワイト 照射角度30度
ノズルより生成される微細泡沫の実施。
方法―光照射による気液界面(泡沫膜)の反射確認。

上部照射により光の反射が下へ反映し目視できる様子。
上部照射により光の反射が上部へは反映されない。

有機物を含有する飼育水の確認
薄明光線(チンダル現象)の形成によりコロイド粒子の含有する飼育水の立証。


トウガラシ型異形ノズルの噴流。

沈殿物(疎水性化合物)を用いたバイオフィルムの形成。


波長600㎚~700㎚の光源を照射しH2S(硫化水素)を炭酸同化(炭素固定)する光合成硫黄細菌の繁殖。※砂利は有機物を循環層に誘導する為に使用。


※ピンク色はバイオクロロフィルを持つ紅色硫黄細菌。
流動還元濾過の立証実験
泡沫により絶対好気環境を形成し、H2S【硫化水素】を大気へ放出し除去することで流動還元濾過を行う。※多孔質の濾材使用。

流動還元濾過作用比較。 期間―20日

泡沫を用いた絶対好気環境。
左の図はガラス表面に疎水物質を有した大型のバイオフィルムが無数に形成された。

右の図面は水流の速さによってバイオフィルムの成長が阻害され、ガラスの透明度が保たれている。
水流を用いた絶対好気環境。
上記効果を解析していくと新たな課題が浮き上がってくる。
熱帯魚の【病気】感染の要因解析
2018年~
仮説ーシアノバクテリア【藍藻】の毒素であるミクロシスチンの生体への影響
シアノバクテリア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
藍藻、ラン藻 (らんそう) (英: blue-green algae) は、酸素発生を伴う光合成 (酸素発生型光合成) を行う細菌の一群、またはそれに属する生物のことである。細菌の中には、他にも光合成を行うグループが存在するが (光合成細菌と総称される)、酸素発生型光合成を行う細菌は藍藻のみである。藍藻は、系統的には細菌ドメイン (真正細菌) に属する原核生物であり、他の藻類よりも大腸菌や乳酸菌などに近縁である。そのため、シアノバクテリア (藍色細菌) (英: cyanobacteria) とよばれることも多い
熱帯魚への有毒性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
藍藻の中には毒 (藍藻毒、シアノトキシン cyanotoxin) を生成するものがおり、家畜やヒトに被害が生じることもある[170][171][172][173][174]。非リボソームペプチド (リボソームにおける翻訳を介さないペプチド) であるミクロシスチンやノジュラリンはタンパク質ホスファターゼを阻害し、肝臓毒となる。
つまり、シアノバクテリアの繁殖により、上記毒素が熱帯魚の病気感染に何らかの影響を与えているのではないか?
【仮】解決手段
ブラックライト405nmの照射実験
従来通り、循環層に1w −660nmの24時間照明と飼育層に1w×2白色照明は実施した状態で3w×6-405nmを飼育層に照射。
開始日、2018年10月3日


ガラスの蓋をして24時間照明を開始。

10月15日、2匹の尾ビレに尾腐れ病が生じていた為対流層に移し、三十匹のネオンテトラを投入。
10月19日、新たに3匹の尾ビレに尾腐れ病の初期症状が見られた。
対策としてガラスによる浸透率の低下を防ぐために蓋を取った。
2018/10/23
尾腐れ病の進行が止まり、改善傾向が見られている。
3匹中2匹は完治へ向かっている。
油膜が水面に生じた。
2018/10/24
水面に気泡が無数に生じた。また、油膜は以前より軽減された。
2018/10/25
水足しを約2L行った。水面の気泡は以前よりけいげんされた。
油膜もけいげんされた。
3匹に尾腐れ病がまた発症したとと追われる。
2018/10/29
飼育層の壁面に付着する苔を除去した。
油膜の量が軽減された。
尾腐れ病に掛かっている3匹のうち1匹は完治、1匹はほぼ完治に向かっている。一番酷い1匹も進行が止まっている。
また、油膜の原因候補として苔或いはバイオフィルムが挙げられる。対流層において、苔或いはバイオフィルムの成長が著しく、何らかの作用で油膜が生じている可能性がある。
実施内容の修正と実行
なUVB照射実験 2018/10/31.AM11:16から開始
UV Aの405nmブラックライトを今日辞めて、UVB照射実験に切り替えをした。
UV Aの照射実験では尾腐れ病の発症を抑えることができず、さらにはエラ病をも発症させてしまった為、その近紫外線波長では効果がないと判断し、ビタミンb を合成するとされているUV Aに対して刺激が強めのUVBによる照射実験を開始するに至った。
また、その他の理由である今回の実験背景として、A-mi30hでの水換え不要水槽の能力立証として、実施していた。従来技術との差別化に置いて以下の特徴をもつ。
1.フィルター要らずの強力な生物濾過。
2.ベアタンクでの生物濾過
3.フィルター有りと同様の生体数を飼育できる。
しかしながら、飼育生体に病気が見られ、また、水質の変化が大きく、思うよな効果を発揮出来ていなかった。より具体的には、水量57Lに対し体長5cm程のネオンテトラ【熱帯魚】を30匹強の長期飼育が困難であり、6ヶ月程で半分の数にまで減ってしまう。死因は、針病、尾腐れ病が主な症状であった。
また、今回使用の飼育水は、約一年前から水換えを行っておらず、まず足しのみである。さらには、汽水域に生息するシジミの浄化作用の実験にも使っており、死亡したシジミ【ヤマトシジミ】十数匹をそのまま除去せず放置している。現在その個体は全て分解された。代わりにシアノバクテリアの増殖が増したような感じである。
2018/11/01死亡数0匹
複数の生体が散乱した苔を食し、フンが多量にあった。
餌を与えた。
水面の気泡が微量に生じていた。
油膜は無し。
シアノバクテリアの大量発生により、油膜の原因物質が生成される可能性があることがわかった。
尾腐れ病の症状は全員改善されている。

また、上述しているシアノバクテリアと油膜の関係において、壁面にシアノバクテリアが付着していく事は藍藻としてよく知られているが、実際にはシアノバクテリアが付着する前にバイオフィルムが先に形成されて、その上にシアノバクテリアがつき始める。ここからわかることは、バイオフィルムの付着によって壁面の凹凸が大きくなり、より有機物を付着させやすくしてしまうことが言える。これにより、新たな微生物が繁殖を始めるわけだが、バイオフィルムのマトリクス構成要素として、酸素の有る無しやその他の環境別に微生物が住み分けされて、さらにはお互いに相互し合いながら成長していくことが知られている。つまり、熱帯魚の飼育に好適な環境を水槽内で構築していても、それは砕かれてしまうことになる。シアノバクテリアが繁殖を始める、さらに凹凸が大きくなり、有機物の付着量も大きくなってくるとその環境に適したそれぞれの多種多様な微生物が各層で繁殖をするいわばサンドイッチのような状態になると考えられ、そこで油膜の原因物質も生成されるようになるのではないかと考えられる。しかしながら、今のところ確認する手段がない為、いつの日か立証したいと思う。そうでなければ、今回のように、水面付近のシアノバクテリアを除去しただけで、油膜が無くなるというのは中々説明できることではないことは確かだ。


数時間後、水面に気泡が発生。

大量の餌という有機物が水に含有し、マイクロバブルに吸着し、湧昇流によって水面に集められたためと考えられる。
対策として背面遮蔽板の上部開口部をスリットにし、【1cm?油膜除去装置別途参照願う】油膜を排水口へ導く経路の精度を高めることで解決するだろう。
また、水流に関しても強すぎては生体のストレスとなり、また弱過ぎると背面遮蔽板の吸水力が落ちてしまうため、微調整が必要である。

2018/11/04
餌、フレーク
壁面の苔掃除

油膜及び気泡に関して苔が関係していると上述したが、本日苔【シアノバクテリアを含む】掃除を行った後数分で水面に停滞及び散乱している気泡、及び油膜が消滅した。

UVB照射の効果としては現在人間にも用いられていることが知られている。それは、皮膚科で皮膚の疾患に用いられる装置で、アトピーなどの自己免疫系の疾患に効果があるらしい。より具体的にはUVB の波長【300nm前後】の中波長の紫外線によって細胞分裂の抑制と自己免疫活動の抑制が治療につながるとのことである。
つまり、それは単細胞である細菌の場合だと考えると、活動自体が抑制される事は容易に考えられる。
付着生物の始まり
本日の背面遮蔽板の加工に伴い、対流層を確認した。苔とは違う明らかなバイオフィルムのマトリクス形状が確認でき、壁面に最初に付着するのは苔ではなくバイオフィルムだということが確認できた。

水面の油膜及び気泡の解消
水面へ浮上するマイクロバブルも水面で残る事なく解消されている。


病気感染の軽減
エラ病、水カビ病、尾腐れ病の各生体の症状は止まってしまっている。
下記写真参考


UVBの実施に係る見解
2018/11/20
今回の実験にて常在菌でありながら、病原菌となるカラムスナリス菌とエロモナス菌のうち初期感染で感染場所が光に当たる位置だとUVB及びUVAの照射によって完治することが明らかとなった。
しかしながらエロモナス菌には効果がなく、富栄養化する水槽ないの水質では、感染しやすいことに変わりはなかった。
これら菌の本来の生息場所はバイオフィルムである事は言うまでもない。
ところで過密度飼育で長期維持することが難しいことに関して上述している複数の菌が富栄養化する水槽では、バイオフィルムに留まらず蔓延することから、水の浄化より先に蔓延し、生体に感染し、死亡してしまう為難しくなると言える。また、水質を浄化するのはあくまでも細菌群であり、そう考えれば当然な自然の流れとなっていた。
浄化において、水道水の浄化設備の種類として【暖速濾過】と【急速濾過】がある事は周知の上であり、現在の主流は薬で浄化する急速濾過が主流である。ちなみに暖速濾過とは、砂の層の上から下へゆっくり汚水を流す事で濾過する手法であるが、最大のメリットとして、細菌の除去率が非常に高いことである。考案者の実験によると砂の層の上部1cmで殆どの細菌は留まり、下に行かないと言う結果を出している。
かつて私が試作した20cmキューブ水槽ではたまたま吸水口が砂の底になってしまったのだが、10匹以上熱帯魚を入れても元気に継続して飼育ができた。さらに水換えなどは行なっていない。
上記記載内容を踏まえると、UVB照射はカラムスナリス菌の予防程度であり、近赤外線の照射もいらないことになり、暖速濾過のような細かい砂利である必要もなくなる。もっとも砂の実施水槽において病気などはしなかった。しかし、ナマズと甲殻類は相性が良くなった。
つまり、磯砂利程度の大きさの間を確実に水を通せば良い。それとその流れる水流である。
また、油膜は水中に循環させる必要があるので、エアレーションか溢水式を用いることで解消する。
すなわち、換水不要で過密度飼育するのに最も好適な手段は本発明の循環層の中央部より排水口と取水口を分ける形に遮蔽板を設置し、上部末端部は水面より吐出するうにし、下部末端部は隙間を開けるようにする。隙間について実例は無いが水量が十分通れる事と水が確実に砂利に当たるようにすることを考慮すると30cm水槽で5cm程度が好適と考える。また、砂利は8cmの厚みで均等に敷く。
紫外線照射による成功の条件

2018/12/13 の状態
餌フレーク、ミジンコ
新感染者無し
水温23度
飼育層の透明度高い
油膜無し、飼育層、循環層
循環槽の構造に変更を複数回加えた。
生体は非常に元気である。
循環層のポンプ側のバイオフィルム及び藍藻の付着も見られない。
また、660nm LEDの照射がシアノバクテリアの増殖に繋がっているがシアノバクテリアは窒素固定に貢献しており、一概に排除できない。しかしながら、臭いの原因になり、見栄えが悪い事からない方が好ましい。
すなわち、現在の装置設備での換水不要化は成功した。2018/12/13
条件
1、1匹【5cm】に1.5Lの飼育水
2、循環層【660nm】【大磯砂利】【エアーレーション】【クロロフィルa】
※2の条件により飼育水の大半を大磯砂利に触れさせることができ、浮遊しているバクテリア【病原菌を含む】を砂利に付着させることができる【病気予防】【浄化促進作用】また、クロロフィルの作用によって光合成が生じて炭素、及び窒素が還元される。また、エアーレーションによって好気環境を形成でき、硝化処理及び食物連鎖が生じる。それによって嫌気性で硫黄の固定やリン酸の固定、窒素化合物の還元が生じる。【浄化作用】
3、UVBの照射【飼育層】
※閉鎖的空間に過密度に個体を飼育すると、多量の有機物が飼育水中に含有し、それに比例してバクテリア【病原菌を含む】の数も増加する。UVBによって飼育空間の浮遊バクテリアの活動を抑制することができ、病気感染を押されることができる。
4、水面の循環
※水面では表面張力が働いており、有機物を溜め込みやすい環境であり、循環がしにくい作用でもある。水面をスリットの排水口で吸水し、オーバーフロー菅にて水面を混合し循環層に送ることで確実に水面の有機物が浄化できる。
5、底面の循環
※重力の作用で底面には有機物が溜まりやすくまた、循環もされにくい場所である。閉鎖的空間において水流を用いて湧昇を形成することで底面を循環させることができる。また、底面に取水口を設置することも有効な手段である。
つまり、水中に含有する有機物を一部に確実に集め好適な浄化を行い、飼育層にはできる限り有機物を含有させないようにする【抑制できればよし】事で水換え不要は可能になる。
すなわち、水質とは細菌の増減によって決まるものである。